社会正義のキャリア支援研究会(Society for Social Justice in Career Guidance -SSJCG-)について

当研究会は、日本における「社会正義のキャリア支援」の普及と実践拡大をめざす相互研鑽の場です。キャリア心理学者・下村英雄先生(『社会正義のキャリア支援』(図書文化)著者)を顧問にお迎えし、最新の理論や研究について学ぶとともに、実践事例の共有やネットワークの形成に取り組んでいます。

「社会正義」は、キャリア支援の世界的潮流であり、OECD、ILO、世界銀行などの国際機関においても、キャリアガイダンス、キャリアカウンセリングの共通の目的として、労働市場と教育訓練に並んで「社会正義」が掲げられています。

学ぶことや働くことに関するキャリアの問題は、必ずしも個人の努力や能力の不足に起因するものではありません。雇用、組織、経済、地域、家庭、ジェンダー、年齢など、個人を取り巻くさまざまな環境によって、キャリア形成は大きく左右されます。このような背景を踏まえ、「社会正義」の視点では、個人への支援にとどまらず、個人が置かれている環境や社会構造にも目を向けます。

キャリア支援者には、相談者一人ひとりの「声」を深く聴き、本人にとってより多くの選択肢や自己決定につながるエンパワメントに加え、必要に応じて関係機関や組織、地域社会につなぐこと、さらには不公正な環境や制度に働きかけるアドボカシーの視点も求められます。

当研究会には、企業、行政、福祉、教育、需給調整機関など、多様な領域で活動するキャリア支援者が参加しています。それぞれの現場で抱える課題や実践知を持ち寄り、互いに学び、支え合いながら、より良い支援のあり方を探究しています。

個人を取り巻く組織・社会に広がる支援の実践により、誰もが尊厳をもってキャリアを築くことのできる、公正で包摂的な社会の実現に寄与することをめざします。

私たちは、自分の持ち場で、自分ができる範囲で、自分なりに、社会正義の実現に貢献することができます。当研究会で共に学び、共に考え、実践してみませんか。特に、地域・福祉領域、需給調整領域に携わる支援者の拠り所になれば幸いです。皆さまのご参加を心よりお待ちしています。

社会正義のキャリア支援研究会 主宰 佐藤美礼